近代科学社

書籍検索
ジャンル選択

工学

薬液注入の長期耐久性と恒久グラウト本設注入工法の設計施工環境保全型液状化対策工と品質管理

著者 米倉 亮三
著者 島田 俊介

著者紹介

地盤改良技術の一つに、地中の土粒子の間に薬液を注入して地盤を固結する「薬液注入」という手法がある。技術の発展を経て、現在では液状化対策工をはじめとする本設工にも対応可能となった。これが「恒久グラウト本設工法」である。
 本書は、30年以上にわたり本工法を研究開発・改良してきた著者らによる解説・実務書である。これまでの研究開発の持続的流れと、最近の施工の実際、今後の新規市場への発展について、「材料・工法・環境」を柱としてまとめている。

電子書籍¥4,620 小売希望価格(税込)

紙の書籍¥4,620定価(税込)

基本情報

発売日 2016年10月14日
本体価格 4,200円
ページ数 336 ページ ※印刷物
サイズ A5
ISBN 9784764905214
ジャンル 工学
タグ 都市計画・建築・土木
電子書籍形式 固定型

主要目次

推薦の辞

はじめに

第1章 総論
1.1 薬液注入の長期耐久性の研究から恒久グラウト本設注入技術への進展
1.2 用語の定義

第2章 薬液注入工法
2.1 仮設注入と本設注入
2.2 耐久性を考慮した注入材の種類と特徴と注入工法との組合わせ
2.3 耐久グラウトを用いた本格仮設注入の適用例

第3章 シリカ系グラウトの長期耐久性
3.1 長期耐久性試験に用いた注入材
3.2 各種溶液型シリカグラウトの反応機構
3.3 各種シリカグラウトのゲル化のメカニズムとゲル構造と耐久性
3.4 耐久性の原理
3.5 薬液注入の長期耐久性の実証研究
3.6 現場環境ならびに注入材同士の相互作用と耐久性
3.7 恒久グラウト注入工法を用いた大規模野外実験による浸透固結性と耐久性の実証

第4章 恒久グラウト・本設注入工法のコンセプトと本設注入試験センター
4.1 恒久グラウト・本設注入工法の定義と恒久要件
4.2 恒久グラウト・本設注入工法のコンセプトと本設注入試験センター―恒久グラウト・本設注入工法の三大要件と要素技術―

第5章 恒久グラウト
5.1 活性シリカコロイド 「パーマロックシリーズ」
5.2 超微粒子複合シリカ 「ハイブリッドシリカシリーズ」

第6章 環境保全性
6.1 浸透ゲル化特性による環境保全性
6.2 水質環境への影響(海水、淡水生物)
6.3 コンクリート構造物への影響

第7章 恒久グラウト注入工法の種類と特徴
7.1 恒久グラウト注入工法の概要
7.2 急速浸透注入工法のコンセプト
7.3 球状浸透と柱状浸透
7.4 急速浸透注入工法における浸透注入
7.5 恒久グラウト注入工法の適用性
7.6 急速浸透注入工法の種類と特徴

第8章 薬液注入による固結土の耐震的性質と活性複合シリカを用いた改良土の液状化強度と改良効果の確認
8.1 固結土の耐液状化
8.2 繰返し応力に対する固結土の変形
8.3 液状化強度
8.4 大規模野外試験における経年固結土の液状化強度と東日本大震災後の液状化強度の持続性の実証

第9章 恒久グラウト注入工法による液状化対策工の設計施工と品質管理
9.1 適用例
9.2 参照基準
9.3 既往の液状化対策と恒久グラウト注入工法
9.4 液状化対策工の設計施工
9.5 試験について 調査
9.6 注入設計
9.7 地盤の設計・ 改良
9.8 品質管理 改良効果の調査と
9.9 一般施工管理

第10章 東日本大震災における活性複合シリカコロイドを用いた急速浸透注入工法施工地盤の追跡調査報告

第11章 恒久グラウト施工事例
11.1 恒久グラウトを用いた液状化対策施工例
11.2 恒久グラウトを用いた高強度恒久地盤改良

第12章 新規技術への応用
12.1 活性シリカコロイドによる微小間隙止水への利用
12.2 活性シリカコロイドによる大深度の岩盤止水
12.3 マイクロバブルによる不飽和化工法
12.4 曲りボーリングによる既設構造物の液状化防止工法
12.5 埋設管の液状化防止工法
12.6 バイオ技術への適用 ―生分解性土中埋設管バイオパイプ
12.7 高密度化注入工法——可塑状ゲル圧入工法(TGC工法 THIXO GEL COMPACTION METHOD)

おわりに
参考文献
資料提供
索引

目次をさらに表示する

著者紹介

米倉 亮三(よねくら りょうぞう)
1950 年 東京大学第一工学部土木工学科卒業
2003 年 地盤工学会技術開発賞受賞「恒久グラウトと注入技術」
現 在  東洋大学 名誉教授
主要著書
『土と岩の施工論』(共著、理工図書、1981年)
『土木施工法』(コロナ社、1982年)
『補強土構造物の理論と実際』(共訳、鹿島出版会、1986年)
『社会システム工学入門』(山海堂、1990年)
『先端・補強土工法』(共著、山海堂、1998年)
『恒久グラウト注入工法』(共著、山海堂、2000年)
『建設技術者と倫理』(山海堂、2005年)
『恒久グラウト・本設注入工法』(共著、理工図書、2008年)
『日本の行方』(インデックス出版、2010年)
『地震と地盤の液状化』(共著、インデックス出版、2010年)
『事例に見る 地盤の液状化対策』(編著、近代科学社、2013年)

島田 俊介(しまだ しゅんすけ)
1961 年 東京大学農学部卒業
1970 年 技術士(建設部門,土質及び基礎)
1971 年 東京大学より“地盤珪化法の研究 ”に関して農学博士を授与される
1973 年 強化土エンジニヤリング株式会社 設立
1994 年 土木学会フェロー会員
2003 年 平成14年度地盤工学会技術開発賞受賞「恒久グラウトと注入技術」
2008 年 平成20年度日本技術士会会長表彰受賞
2011 年 地盤工学会名誉会員
現 在  強化土株式会社 代表取締役社長
主要著書
連載講座「現場技術者のための薬液注入工法」
(『コンストラクション』第 10巻 1 ~ 27号,1972年 1月~ 1974年 7月)
連載「薬液注入の耐久性と恒久グラウティング」
(『土木施工』2005年 11月号~ 2006年 9月号)
『補強土構造物の理論と実際』(共訳、鹿島出版会、1986年)
『最先端技術の薬液注入工法』(共著、理工図書、1998年)
『先端・補強土工法』(共著、山海堂、1998年)
『恒久グラウト注入工法』(共著、山海堂、2000年)
『恒久グラウト・本設注入工法』(共著、理工図書、2008年)
『地震と地盤の液状化』(共著、インデックス出版、2010年)

著者紹介をさらに表示する

サポート