近代科学社

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Linked Data Webをグローバルなデータ空間にする仕組み

原著 トム・ヒース
原著 クリスチャン・バイツァー
監修, 翻訳 武田 英明
翻訳 大向 一輝
翻訳 加藤 文彦
翻訳 嘉村 哲郎
翻訳 亀田 尭宙
翻訳 小出 誠二
翻訳 深見 嘉明
翻訳 松村 冬子
翻訳 南 佳孝

著者紹介

Webは、Linked Data(リンクト データ)で新たな世代を迎える!
Webは今や我々の仕事からプライベートまで,欠くことのできないものとなっている.たいていの情報がWeb上にあるので,今のWebは万能に思えてしまう.じつは,今のWebは単純に文書をつないでクモの巣上に広がっているだけである.したがって,様々な情報がもつ構造化されたデータを扱うのは苦手なのである.Linked Dataはその点を克服する,構造をもったデータを適切に公開・共有するための新しいWeb技術である.
本書は,このLinked Dataを包括的に解説する日本初の書籍である.内容は,最先端の技術情報をまことに分かりやすく簡潔に述べており,NII(国立情報学研究所)を中心とした我が国の精鋭研究者が翻訳に当たった.

電子書籍¥3,200 小売希望価格(税別)

紙の書籍¥3,200定価(税別)

基本情報

発売日 2013年2月4日
ページ数 152 ページ ※印刷物
サイズ B5 変形
ISBN 9784764904279
ジャンル 情報
タグ ウェブデザイン
電子書籍形式 固定型

主要目次

1 はじめに
2 Linked Dataの基本原則
3 データのWeb
4 つながるデータをデザインしよう
5 Linked Data公開のレシピ
6 Linked Dataを利用する
7 まとめと展望

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著者紹介

トム・ヒース博士
現在オープンデータの価値の理解・実証・普及のために設立されたOpen Data Institute(ODI)のデータサイエンティストである。
ODIに所属する前には、英国Birminghamに本拠をおくソフトウェア企業Talis社に所属し、社内でのLinked DataとセマンティックWeb技術を中心とする研究を実施してきた。
The University of Liverpoolで心理学士、The Open UniversityのKnowledge Media Instituteでコンピュータ科学の博士号を取得している。
博士論文は口コミによる推奨に対する信頼性測定に関するより深い理解が、セマンティックWeb技術と統合され、Web上での情報探索プロセスに対する個人の嗜好に対する適合性を向上させ得るかを主題としている。
2007年前半、その萌芽期からLinked Dataのコミュニティで活動しており、Linked Dataの評価・レーティングサイトであり、2007年にInternational
Semantic Web Challengeを受賞したRevyu.ocmを開発している。
2008年のThe International World Wide Web Conferenceに始めて併催され、大きく成功しているLinked Data on the Web連続ワークショップを共催している。
また国際ならびに欧州Semantic Web Conferencesの実装トラックの議長である。さらにはLinked Dataに関する影響力の高い著作である「The Story So Far」をChristian Bizer博士、Tim Berners-Lee博士とともに執筆している。
2009年にはヒース博士はSTI International社が主催するPhD・オブ・ザ・イヤーとして表彰され、2011年にはIEEE Intelligent Systems誌の人工知能業界における注目すべき10人に選出されている。

クリスチャン・バイツァー博士
ドイツ Freie Universität Berlin におけるWeb-based Systems Groupのグループ長を務めている。
グローバルな分散情報環境の構築に関して技術的ならびに経済学的見地から考察している。
最近の興味対象は、データのWebという文脈からのデータ統合、同一性解決、データ品質測定である。
彼の業績には、W3C標準でSPARQLの仕様として採用されたNamed Graphや、データのWebを実現するためのリレーショナル・データベースを構築するために広く用いられているD2RQマッピング言語、いくつかのLinked Dataブラウザに実装されているFresnel Display語彙、RDFストアの性能を測定するBerlin SPARQLBenchmarkがある。
Web上に多数存在するデータソースを相互結合することを目指したW3CのLinking Open Dataコミュニティの試みの共同設立者でもある。
The International Semantic Web ConferenceのSemantic Web Challengeの議長であり、Linked Data on the Web連続ワークショップの共同設立者である。
Webベースのシステムという文脈での情報品質に関する論文で博士号を取得し、30本以上の論文が論文誌や国際会議、ワークショップの論文集に収録されている。

訳者紹介

武田英明(たけだひであき)
1963年東京生まれ。
東京大学大学院博士課程修了後、ノルウェー工科大学、奈良先端科学技術大学院大学を経て、2003年より国立情報学研究所教授。
工学博士。専門は設計学、人工知能、Web情報学。セマンティックWebには草創期より関わる。
特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事長。
Webサイトはhttp://www-kasm.nii.ac.jp/~takeda/

大向一輝(おおむかいいっき)
1977年京都生まれ。
総合研究大学院大学博士後期課程修了。博士(情報学)。
2005 年 国立情報学研究所助手
2007 年 同助教
2009 年 同准教授。
2004 年 情報処理推進機構「未踏ソフトウェア創造事業」スーパークリエータに認定。
     株式会社グルコース取締役。
セマンティックWeb、ソーシャルメディア、オープンデータに関する研究開発に従事。
著書に
『ウェブがわかる本』(岩波書店)
『ウェブらしさを考える本』(丸善出版)がある。
Webサイトはhttp://researchmap.jp/i2k Twitter IDは@i2k

加藤文彦(かとう ふみひろ)
1979年鎌倉生まれ。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了後、同大学院で教員をする傍らWorld Wide Web Consortiumのチームメンバーとして活動。
未来技術研究所を経て、2010年5月より情報・システム研究機構 新領域融合研究センター特任研究員、特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事。学術や科学に関するLinked Dataの研究開発に従事。
LinkedData勉強会やLODチャレンジ、DBpedia等、Linked Dataに関する各種コミュニティ活動も行なっている。
Webサイトはhttp://fumi.me

嘉村哲郎(かむらてつろう)
1980年東京生まれ。
東京藝術大学芸術情報センター/総合芸術アーカイブセンター芸術情報研究員。駿河台大学大学院文化情報学研究科修了、総合研究究大学院大学複合科学研究科後期博士課程在籍。
国立新美術館第一期インターン、国立情報学研究所技術補佐員、金融系基盤系SEなどを経て現職。
博物館・図書館・文書館の資料組織を背景に、日本の文化情報のデータ化とWebでの活用に取組む。専門は文化情報学。
Webサイトはhttp://kamura.me/

亀田尭宙(かめだあきひろ)
1984年京都生まれ。
新領域融合研究センター技術補佐員。
2009 年度上期未踏IT人材発掘・育成事業 クリエータ。人工知能学会 学生編集委員
(2008〜2012)。
東京大学大学院博士課程卒業(2012)。
専門は知識抽出及びその構造化による情報共有支援。
Webサイトはhttp://www-al.nii.ac.jp/~kameda/

小出誠二(こいでせいじ)
1947年岡崎市生まれ。
名古屋大学機械科修士卒業後、民間企業の研究開発部門に所属。
1983年より人工知能の研究開発に携わり、いくつかの応用製品を実用化した。
二つのIT国家プロジェクトを実施し、2002年からのプロジェクトではセマンティックウェブの応用に従事。
2006年に総合研究大学院大学に進学し、オブジェクト指向に基づくOWL推論の研究により博士(情報学)を得る。
現在、国立情報学研究所特任研究員。
Webサイトはhttp://www-kasm.nii.ac.jp/~koide/

深見嘉明 (ふかみよしあき)
1976年京都生まれ。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教、SFC 研究所次世代Web応用技術ラボ(AWA Lab.)メンバー。
特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事。専門は情報流
通形態論。
ウェブプラットフォーム設計とコミュニティ形成、メタデータを媒介としたコンテンツ流通、ウェブマーケティング戦略などウェブ・情報技術をベースにした情報流通形態に関して研究する。
著書
『エコシステム形成のフラットフォーム:標準化活動の行動分析』(共著、『創発経営のプラットホーム』(日本経済新聞出版社)所収)
『スキル向上のためのHTML 5テクニカルレビュー Web標準の進化系(Web to Go)』(共著、リックテレコム)
『ウェブは菩薩である~メタデータが世界を変える』(NTT出版)などがある。
Webサイトはhttp://d.hatena.ne.jp/yofukami/ Twitter IDは@rhys_no1

松村冬子(まつむらふゆこ)
1984年奈良生まれ。
同志社大学大学院工学研究科博士後期課程修了後、日本学術振興会特別研究員、IBM T. J. Watson Research Center客員研究員、国立情報学研究所特任研究員を経て、
2013年より青山学院大学理工学部助教。博士(工学)。
Web上でのユーザとシステムの対話から感性情報を獲得する研究を行うとともに、地域コミュニティとの協同による博物館情報や地域情報のLinked Open Dataの連携やそれらを用いたアプリケーションの研究開発に従事。
Webサイトはhttp://researchmap.jp/wintermelon/

南 佳孝(みなみよしたか)
1976年京都生まれ。
関西大学大学院に通う傍ら、株式会社関西総合情報研究所を起業。
博士課程修了後は、土木研究所、東京大学空間情報科学研究センターを経て、
2010年12月より国立情報学研究所特任助教。博士(情報学)。
生物多様性に関する情報のLinked Open Data化に従事。
Webサイトはhttp://researchmap.jp/minami1105/

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