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新規分野・マイクロ波化学をシミュレーションで理解できる!
マルチフィジックス有限要素解析シリーズ 第4巻
『シミュレーションで見るマイクロ波化学
−カーボンニュートラルを実現するために−
発行

2023年11月24日

 インプレスグループで理工学分野の専門書出版事業を手掛ける株式会社近代科学社は、2023年11月24日に、近代科学社Digitalレーベル(※)より、マルチフィジックス有限要素解析シリーズ 第4巻『シミュレーションで見るマイクロ波化学−カーボンニュートラルを実現するために−』(著:藤井 知、和田 雄二)を発行いたしました。

(※近代科学社Digitalとは : 近代科学社が著者とプロジェクト方式で協業する、デジタルを駆使したオンデマンド型の出版レーベルです、詳細はこちらもご覧ください https://www.kindaikagaku.co.jp/kdd/scheme/)

【シリーズ名】 マルチフィジックス有限要素解析シリーズ 第4巻
【書名】 シミュレーションで見るマイクロ波化学
−カーボンニュートラルを実現するために−
【著者】 藤井 知・和田 雄二
【仕様】 A5判・並製・印刷版モノクロ/電子版一部カラー・本文218頁
【本体価格】 【印刷版基準価格】 2,700円(税抜)
【電子版基準価格】 2,700円(税抜)
【ISBN】 978-4-7649-6072-5 C3043

●マルチフィジックス有限要素解析シリーズ

 本シリーズでは,最先端の科学技術や教育に関するトピックをできるだけ分かりやすく解説するとともに、多様な分野においてマルチフィジックス解析ソフトウェアCOMSOL Multiphysics®がどのように利用されているかを紹介します。

●内容紹介

 本書は、化学あるいはほかの分野の開発研究者の方々が、ご自分の化学反応系のマイクロ波技術を導入したいとお考えになったときに、まずはその基本を理解するためにお読みいただきたいと考えて執筆されました。
 マイクロ波化学とは、電磁波であるマイクロ波をエネルギー源として化学反応系に注入し化学反応を駆動・制御する化学分野であり、従来の伝統的化学とは一線を画す新規な分野です。このマイクロ波化学という分野を理解し、マイクロ波エネルギーを使って化学反応を操るには、化学反応理論の知識と理解だけでなく、電磁波工学の基礎知識と利用技術の理解が欠かせません。
 第1~3章で化学基礎の見直しと新しいマイクロ波化学への考え方の方向付けをしていただき、第4,5章および付録で具体的なシミュレーション方法を解説しています。
 本書がマイクロ波化学を導入するための入門書となれば幸いです。
・マイクロ波の基礎の基礎から丁寧に解説!
・マイクロ波技術の具体的なシミュレーション例を紹介!
・理解を助ける豊富なビジュアルを掲載!

著者紹介

藤井 知(ふじい さとし)
1985年 筑波大学第三学群基礎工学類変換工学専攻 卒業
1987年 筑波大学大学院理工学研究科修士課程物質工学専攻修了
1987年~2009年 住友電気工業株式会社及びセイコーエプソン株式会社
2007年 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科
博士後期課程材料科学専攻修了
2009年 千葉大学 産学連携知的財産機構 特任教授
2014年 東京工業大学大学院物質理工学院応用化学専攻 特任教授
2015年 沖縄工業高等専門学校情報通信システム工学科 教授
2021年 豊橋技術科学大学学院工学研究科電気・電子情報工学系・教授
2023年 (独)物質・材料研究機構 特別研究員
論文等 藤井知 他 「ダイヤモンドSAWデバイスのその後の進展」,NEW DIAMOND Vol.25, No.2, pp.19-25, 2009、藤井知,和田雄二,他 「超省エネ型マイクロ波マグネシウム製錬技術」,アルトピア,vol.8, No.8, Aug., pp.9-16, 2017など

和田 雄二(わだ ゆうじ)
1977年 東京工業大学工学部化学工学科卒業
1982年 東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻博士後期課程修了
ドイツマックスプランク協会フリッツハーバー研究所客員研究員,アメリカ合衆国南イリノイ大学博士研究員を経て,1985年 東京工業大学助手,1991年 大阪大学講師,助教授,2006年 岡山大学教授,2007年 東京工業大学教授,2016-2019 同大学大学物質理工学院長,2020年 定年退職により東京工業大学名誉教授,2020年 東京工業大学科学技術創成研究院特任教授,国際先駆機構特任教授ならびにマイクロ波化学(株)フェロー・基盤研究室長
2023年10月より一般社団法人ZeroC代表理事
その間,中華人民共和国江蘇大学客員教授(2004),西南科技大学客員教授(2016)。
著書:Chapter Two – Activation of chemical reactions on solid catalysts under microwave irradiation, Microwaves; Ultrasounds; Photo- and Mechanochemistry and High Hydrostatic Pressure, Green and Sustainable Chemistry, ed. by Béla Török and Christian Schäfer, 2021, Elsevier Inc.,ISBN978-0-12-819009-8.

目次

第1章 マイクロ波技術のための化学の基本
1.1 化学とはどのような学問か
1.2 物質とは
1.3 物質の状態:気体,液体,固体
1.4 物質を構成する単位の運動
1.5 温度の考え方

第2章 化学平衡と化学反応速度
2.1 化学平衡の考え方
2.2 化学反応の速度の扱い方と理解

第3章 マイクロ波はどのように物質と相互作用するか?
3.1 マイクロ波照射下の発熱現象の理解
3.2 誘電率と誘電損失を化学の目で考える
3.3 マイクロ波加熱の特長:加熱モードと局所加熱現象
3.4 マイクロ波照射下で見られる反応促進と特殊効果

第4章 マイクロ波工学
4.1 電波と波
4.2 マックスウェル方程式と電磁気学
4.3 電磁波の特徴
4.4 電磁波の伝送線路
4.5 高周波回路で扱うパラメータ

第5章 マイクロ波化学におけるシミュレーション
5.1 シミュレーションの目的
5.2 固有値計算
5.3 ドリブンモードでの計算
5.4 パラメトリックスイープ
5.5 マイクロ波工学からマイクロ波化学へ~マルチフィジックス~
5.6 ミクロスケールの取り扱い

付録A
A.1 ベクトルの内積
A.2 ベクトルの外積
A.3 ナブラもしくはgrad
A.4 ローテーション
A.5 ベクトルポテンシャル
A.6 フーリエ変換
A.7 特性インピーダンス
A.8 TE103 共振器のCOMSOL 固有値計算
A.9 TE103 共振器のCOMSOL ドリブンモードの計算
A.10 TE103 共振器のCOMSOL パラメトリックの計算

【近代科学社Digital】

近代科学社Digitalは、株式会社近代科学社が推進する21世紀型の理工系出版レーベルです。デジタルパワーを積極活用することで、オンデマンド型のスピーディで持続可能な出版モデルを提案します。

【株式会社 近代科学社】

株式会社近代科学社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚浩昭)は、1959年創立。
数学・数理科学・情報科学・情報工学を基軸とする学術専門書や、理工学系の大学向け教科書等、理工学専門分野を広くカバーする出版事業を展開しています。自然科学の基礎的な知識に留まらず、その高度な活用が要求される現代のニーズに応えるべく、古典から最新の学際分野まで幅広く扱っています。また、主要学会・協会や著名研究機関と連携し、世界標準となる学問レベルを追求しています。

【インプレスグループ】

株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:松本大輔、証券コード:東証スタンダード市場9479)を持株会社とするメディアグループ。
「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「航空・鉄道」「モバイルサービス」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。
さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。

【お問い合わせ先】

株式会社近代科学社
TEL:03-6837-4828
電子メール: kdd-qa@kindaikagaku.co.jp