情報
浅田稔のAI研究道人工知能はココロを持てるか
日本ロボット学会会長が、未来の研究者へ捧ぐ!
ビッグデータやIoTなども巻き込んで発展し続ける人工知能研究は今後、社会にどう受け入れられていくか? その鍵について著者は、社会システムを構成する人工物に「心的機能」が備わることと説き、それを「ココロの創成課題」と呼ぶ。
本書は、その課題の実現を目指して研究を行ってきた著者の人工知能研究の足跡(動画像処理・強化学習・身体性・情動・共感)をたどりながら、ロボカップ研究(認知発達ロボティクス)から導き出された認知の問題意識などの重要性と成果、そして課題を解説する。
各分野のキーパーソンとの対話やその知見なども紹介。
電子書籍¥2,970 小売希望価格(税込)
紙の書籍¥2,970定価(税込)
基本情報
| 発売日 | 2020年12月2日 |
|---|---|
| 本体価格 | 2,700円 |
| ページ数 | 196 ページ ※印刷物 |
| サイズ | A5 |
| ISBN | 9784764906259 |
| ジャンル | 情報 |
| タグ | 教養, 人工知能 |
| 電子書籍形式 | 固定型 |
主要目次
第1章 序章:哲学者 鷲田清一との語らいの中に研究の本質を見る
1.1 座談会:哲学とロボットから語る教育の話
1.2 コラム1:対談後のあとがきから
第2章 はじまりは人工視覚の研究
2.1 Out of sight, out of mind!
2.2 コラム2:二人の恩師,辻三郎先生と故福村晃夫先生
2.3 コラム3:コンピュータビジョンの巨匠たち
2.3.1 ビジョンチップとレンズ系繋がり:IITのジュリオ・サンディーニ教授
2.3.2 アクティブビジョンの父 イアニス・アロイモノス教授
2.3.3 コンピュータビジョンの師匠たち:白井良明先生と金出武雄先生
2.3.4 コンピュータビジョン時代からの大先輩 池内克史元東大教授
第3章 人間と人工物の間の関係に対する基本的な考え方
3.1 思想的背景
3.2 再考:人とロボットの自律性
3.3 人間の自律性と機械の自律性に関する論考
3.4 自律神経系の意味
3.5 初期自己の概念
3.6 本章のまとめ
3.7 コラム4:Kフォーラムの朋友 — 谷淳教授、中島秀之学長
第4章 身体・脳・心の理解と設計を目指す認知発達ロボティクス
4.1 ヒトの初期発達
4.2 身体性の意味と役割り
4.2.1 脳神経系
4.2.2 筋骨格系
4.2.3 体表面
4.2.4 身体性と認知
4.3 心の課題
4.4 認知発達ロボティクスの方法論
4.5 浅田共創知能システムプロジェクトの概要
4.6 本章のまとめ
4.7 コラム5:JST ERATO時代のグループリーダーたち
第5章 情動から共感へ
5.1 身体性と感情・情動
5.2 共感の進化と発達
5.2.1 情動伝染から妬み/シャーデンフロイデまで
5.2.2 共感に関連する用語の図式的記述
5.2.3 自他認知の発達と共感の関係
5.3 人工共感に向けた共感・模倣・自他認知の発達
5.4 予測学習規範による発達原理の可能性
5.5 本章のまとめ
5.6 コラム6:表象なき知能 — ロドニー・ブルックス元MIT教授
第6章 脳神経系の構造と身体との結合
6.1 スモールワールド・ネットワークとレザバー計算
6.2 胎児の発達とそのシミュレーション
6.3 身体と脳神経の結合ダイナミクス
6.4 本章のまとめ
6.5 コラム7:赤ちゃん学の仕掛人 — 多賀厳太郎教授、小西育郎教授
第7章 身体表現の獲得
7.1 身体表現の生物学的原理
7.2 身体表現の認知発達ロボティクスアプローチ
7.2.1 自己身体の発見
7.2.2 道具使用による適応的身体表現
7.2.3 VIPニューロンの働き:頭部身体周辺空間の表現の獲得
7.3 本章のまとめ
7.4 コラム8:ロボットと生物の身体表現 — Rolf Pfeifer教授・入來篤史博士
7.5 コラム9:「手は口ほどに物をいい……」
第8章 共同注意の発達
8.1 ロボットと養育者の相互作用に基づく共同注意獲得
8.2 ブートストラップ学習を通した共同注意の創発
8.3 相互作用の随伴性を利用した共同注意発達モデル
8.4 本章のまとめ
8.5 コラム10:「視覚と聴覚とどちらが大事?」 — 福島智教授
第9章 模倣とMNS
9.1 ミラーニューロンとは?
9.2 新生児模倣の不思議
9.3 MNSの発達
9.4 本章のまとめ
9.5 コラム11:ロボットを使った計算神経科学 — 川人光男博士
第10章 人工痛覚と共感の発達
10.1 人工痛覚
10.1.1 痛覚神経系
10.1.2 ロボットへの痛覚神経系の実装
10.2 感情の始まり
10.3 初期の共感発達モデル
10.4 共感行動学習モデル
10.5 社会的関係性の学習モデル
10.6 本章のまとめ
10.7 コラム12:玉川大学名誉教授 塚田稔画伯
第11章 音声の知覚と発声の発達過程
11.1 母子間相互作用による言語獲得過程の課題
11.2 音声知覚と発声発達における身体性と社会性
11.3 初期言語発達に関連する計算モデル
11.4 身体構造の異なる他者との母音対応学習
11.5 本章のまとめ
11.6 コラム13:トリのうたからヒトのことばへ — 岡ノ谷一夫教授
第12章 言語獲得の過程
12.1 顕著性に基づくロボットの能動的語彙獲得
12.2 対象物体向け行動学習に基づく語彙獲得
12.3 複数モダリティを利用した言語獲得
12.4 日・英・中の言語構造を反映した幼児の統語範疇獲得
12.5 本章のまとめ
12.6 コラム14:言語進化の巨人 — Terrence W. Deacon
第13章 自己認知・身体表象と社会脳解析
13.1 自己顔認知と身体認知の発達過程
13.2 多様なエージェントとの相互作用が生む社会性脳の差異
13.3 本章のまとめ
13.4 コラム15:潜在脳科学の達人 — 下條信輔教授
13.5 コラム16:夢を育むSF作家・サイエンスジェネラリスト 瀬名秀明氏
第14章 エピローグ:ニューロモルフィックダイナミクスへの旅立ち
14.1 総括として
14.2 ニューロモルフィックダイナミクス
14.3 コラム17:日本のカオス界の大ボス — 津田一郎教授
1.1 座談会:哲学とロボットから語る教育の話
1.2 コラム1:対談後のあとがきから
第2章 はじまりは人工視覚の研究
2.1 Out of sight, out of mind!
2.2 コラム2:二人の恩師,辻三郎先生と故福村晃夫先生
2.3 コラム3:コンピュータビジョンの巨匠たち
2.3.1 ビジョンチップとレンズ系繋がり:IITのジュリオ・サンディーニ教授
2.3.2 アクティブビジョンの父 イアニス・アロイモノス教授
2.3.3 コンピュータビジョンの師匠たち:白井良明先生と金出武雄先生
2.3.4 コンピュータビジョン時代からの大先輩 池内克史元東大教授
第3章 人間と人工物の間の関係に対する基本的な考え方
3.1 思想的背景
3.2 再考:人とロボットの自律性
3.3 人間の自律性と機械の自律性に関する論考
3.4 自律神経系の意味
3.5 初期自己の概念
3.6 本章のまとめ
3.7 コラム4:Kフォーラムの朋友 — 谷淳教授、中島秀之学長
第4章 身体・脳・心の理解と設計を目指す認知発達ロボティクス
4.1 ヒトの初期発達
4.2 身体性の意味と役割り
4.2.1 脳神経系
4.2.2 筋骨格系
4.2.3 体表面
4.2.4 身体性と認知
4.3 心の課題
4.4 認知発達ロボティクスの方法論
4.5 浅田共創知能システムプロジェクトの概要
4.6 本章のまとめ
4.7 コラム5:JST ERATO時代のグループリーダーたち
第5章 情動から共感へ
5.1 身体性と感情・情動
5.2 共感の進化と発達
5.2.1 情動伝染から妬み/シャーデンフロイデまで
5.2.2 共感に関連する用語の図式的記述
5.2.3 自他認知の発達と共感の関係
5.3 人工共感に向けた共感・模倣・自他認知の発達
5.4 予測学習規範による発達原理の可能性
5.5 本章のまとめ
5.6 コラム6:表象なき知能 — ロドニー・ブルックス元MIT教授
第6章 脳神経系の構造と身体との結合
6.1 スモールワールド・ネットワークとレザバー計算
6.2 胎児の発達とそのシミュレーション
6.3 身体と脳神経の結合ダイナミクス
6.4 本章のまとめ
6.5 コラム7:赤ちゃん学の仕掛人 — 多賀厳太郎教授、小西育郎教授
第7章 身体表現の獲得
7.1 身体表現の生物学的原理
7.2 身体表現の認知発達ロボティクスアプローチ
7.2.1 自己身体の発見
7.2.2 道具使用による適応的身体表現
7.2.3 VIPニューロンの働き:頭部身体周辺空間の表現の獲得
7.3 本章のまとめ
7.4 コラム8:ロボットと生物の身体表現 — Rolf Pfeifer教授・入來篤史博士
7.5 コラム9:「手は口ほどに物をいい……」
第8章 共同注意の発達
8.1 ロボットと養育者の相互作用に基づく共同注意獲得
8.2 ブートストラップ学習を通した共同注意の創発
8.3 相互作用の随伴性を利用した共同注意発達モデル
8.4 本章のまとめ
8.5 コラム10:「視覚と聴覚とどちらが大事?」 — 福島智教授
第9章 模倣とMNS
9.1 ミラーニューロンとは?
9.2 新生児模倣の不思議
9.3 MNSの発達
9.4 本章のまとめ
9.5 コラム11:ロボットを使った計算神経科学 — 川人光男博士
第10章 人工痛覚と共感の発達
10.1 人工痛覚
10.1.1 痛覚神経系
10.1.2 ロボットへの痛覚神経系の実装
10.2 感情の始まり
10.3 初期の共感発達モデル
10.4 共感行動学習モデル
10.5 社会的関係性の学習モデル
10.6 本章のまとめ
10.7 コラム12:玉川大学名誉教授 塚田稔画伯
第11章 音声の知覚と発声の発達過程
11.1 母子間相互作用による言語獲得過程の課題
11.2 音声知覚と発声発達における身体性と社会性
11.3 初期言語発達に関連する計算モデル
11.4 身体構造の異なる他者との母音対応学習
11.5 本章のまとめ
11.6 コラム13:トリのうたからヒトのことばへ — 岡ノ谷一夫教授
第12章 言語獲得の過程
12.1 顕著性に基づくロボットの能動的語彙獲得
12.2 対象物体向け行動学習に基づく語彙獲得
12.3 複数モダリティを利用した言語獲得
12.4 日・英・中の言語構造を反映した幼児の統語範疇獲得
12.5 本章のまとめ
12.6 コラム14:言語進化の巨人 — Terrence W. Deacon
第13章 自己認知・身体表象と社会脳解析
13.1 自己顔認知と身体認知の発達過程
13.2 多様なエージェントとの相互作用が生む社会性脳の差異
13.3 本章のまとめ
13.4 コラム15:潜在脳科学の達人 — 下條信輔教授
13.5 コラム16:夢を育むSF作家・サイエンスジェネラリスト 瀬名秀明氏
第14章 エピローグ:ニューロモルフィックダイナミクスへの旅立ち
14.1 総括として
14.2 ニューロモルフィックダイナミクス
14.3 コラム17:日本のカオス界の大ボス — 津田一郎教授