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工学

23の先端事例がつなぐ計算科学のフロンティア計算で物事を理解する予測する

編集 理化学研究所 中村特別研究室
監修 中村 振一郎
監修 牧野内 昭武
監修 安達 泰治
監修 杉本 学

著者紹介

ものごとを計算で読み解く!

計算科学とは、数学的モデルとその定量的評価法を構築して今までの難課題を、コンピュータを駆使して解決しようとする新しい学問分野である。
本書は2018年に「産業界の難課題の解決パラダイムを提案する」をキーコンセプトとした理研のシンポジウムを書籍化したものである。専門領域で実際に使われている計算や数式を織り交ぜながら展開するが、学部3年生でも分かるレベルで各分野について具体的に解説する。
データサイエンスやインフォマティクス分野に関心のある読者にも勧めたい書籍である。

電子書籍¥3,960 小売希望価格(税込)

紙の書籍¥3,960定価(税込)

基本情報

発売日 2020年1月25日
本体価格 3,600円
ページ数 336 ページ ※印刷物
サイズ A5
ISBN 9784764906082
ジャンル 工学
タグ 計算科学
電子書籍形式 固定型

主要目次

第1部 連続体計算科学のフロンティア
第1章 顕微鏡の世界から自動車部品の加工性を予測する
浜 孝之
第2章 ボクセルベースで流体構造の連成シミュレーションを行う
杉山和靖
第3章 XFEMで構造物の損傷をシミュレーションする
長嶋利夫
第4章 ものづくりでCAEを活用する
CAEの現状と5D設計への展望
平川和明
第5章 計算機で骨の形態をリモデリングする
安達泰治
第6章 多細胞力学シミュレーションで上皮形態形成を捉える
井上康博

第2部 量子計算科学のフロンティア
第7章 第一原理フェーズフィールド法で材料組織を予測する
大野かおる
第8章 電気化学反応をシミュレーションから理解する
大谷 実
第9章 計算科学を駆使して次世代の太陽電池材料を発見する
今村 穣
第10章 情報科学と電子状態計算の組合せで
蓄電池用固体電解質の物性を評価する
野田祐輔
第11章 非熱的レーザー加工の素過程を数値シミュレーションで理解する
宮本良之
第12章 反応経路自動探索法で化学反応経路の全貌を予測する
前田 理
第13章 実験結果ありきではない
タンパク質分子の理論研究をめざして
石北 央
第14章 計算科学で光合成の酸素発生中心と光電荷分離を理解する
畠山 允

第3部 データサイエンスのフロンティア
第15章 データサイエンス時代の科学技術データをどう可視化するか?
小野謙二
第16章 高分子計算屋が考えるインフォマティクスとの付き合い方
茂本 勇
第17章 材料産業分野における
計算およびデータ科学技術への期待
檜貝信一
第18章 腎臓病患者のビッグデータを構築し
高リスク患者の治療にAI・ICTを活用する
神田英一郎
第19章 健診データとレセプトであなたの未病度を計る
諫田克哉・中村振一郎

第4部 計測技術のフロンティア
第20章 非破壊観察システムをインフラ・ものづくり現場で利用する
理研小型中性子源 RANS
大竹淑恵
第21章 光干渉断層計(OCT)を用いた眼底血流計測から分かること
南出夏奈・秋葉正博・吉田晃敏

第5部 圏論とその展開
第22章 非自明な現象をいかにして捉え制御するか?
計算科学基盤としての圏論の基礎と応用
堀 裕和
第23章 圏論の応用を実践的に探求する
機能システムの新たな基盤に向けて
成瀬 誠・堀 裕和

おわりに 理研のものづくり研究と計算科学

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著者紹介

中村 振一郎(なかむら しんいちろう)
1984 年 Strasbourg 大学・フランス国家博士号取得.
1984-1986 年 分子研・諸熊奎治教授の博士研究員.
1986-2013 年 三菱化学にて民間企業における計算科学の第一世代として勤務.
2009-2013 年 東工大・生命理工連携客員教授.
2011 年から理化学研究所特別招聘研究員.

牧野内 昭武(まきのうち あきたけ)
1969 年 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.
1969 年 理化学研究所研究員を経て,1994 年 主任研究員.
2001 年 VCAD システム研究プログラムディレクター.その間,グルノーブル大学客員教授,パリ 13 大学・ガリレー大学客員教授,
理研ベンチャー(株)先端力学シミュレーション研究所取締役を兼務の後,技術顧問,理化学研究所顧問.
2019 年 7 月 逝去.

安達 泰治(あだち たいじ)
1992 年 大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻修士課程修了.
その後,神戸大学工学部助手,同助教授,京都大学大学院工学研究科准教授を経て,
2010 年から京都大学再生医科学研究所(2016 年からウイルス・再生医科学研究所)教授.
この間,2006 2011 年理化学研究所チームリーダを兼務.
博士(工学,大阪大学,1997 年).

杉本 学(すぎもと まなぶ)
1993 年 京都大学大学院工学研究科合成化学専攻博士後期課程修了.
1993-1996 年 住友金属工業(株)にて計算物理研究に従事.
1996 年 熊本大学工学部/大学院自然科学研究科講師,2003 年 同助教授/准教授.
現在,熊本大学大学院先端科学研究部准教授.
熊本大では計算化学(特に電子状態計算),ケモインフォマティクス,および両者を融合した電子状態インフォマティクスによる研究を実施している.
博士(工学,京都大学,1996年).

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