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『Pythonを使った数値計算入門』
著者 岡本 久 スペシャルインタビュー

 



Interviewee

岡本 久
1956年 三重県に生まれる。
1979年 東京大学理学部数学科卒業
1994年 京都大学数理解析研究所教授
2017年 京都大学名誉教授
2017年 学習院大学理学部教授
2019年6月~2021年6月 日本応用数理学会会長。
日本応用数理学会名誉会員:フェロー。日本流体力学会フェロー。
日本数学会会員、数学教育学会会員。
著書:『関数とは何か』(共著)、『日常生活からの解析学』、『関数解析』(岩波書店、共著)、『最大最小の物語』(サイエンス社)


著者の岡本 久 先生に著書の特徴や教科書の使い方のポイントなどをお伺いしました。

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Q.  どのようなことを意識して『Pythonを使った数値計算入門』(以下:本書)をご執筆されましたか。
岡本ー本の中でも強調しましたが、数値計算を併用することによって数学の学びははるかに楽しくなります。そうした楽しい問題を提供するのが本書の目的です。

Q. 教科書として使いやすいように工夫した点を教えてください。
岡本ーできるだけ具体的な問題を提供し、プログラムも省略せずに全部書き込みました。初心者用というのを意識したので、長いプログラムを必要とする問題は避けてあります。

Q. 教える立場での本書の使い方のポイントなどがあれば教えてください。
岡本ー授業で使う際には、学生が実際にコンピュータのキーボードをたたきながら進めてゆき、学生になぜそうすべきなのか考えさせながら進めるのがよいと思います。ゆっくりと時間をかけるのがよいように思います。

Q. 自習など自学で使うときの本書の使い方のポイントなどがあれば教えてください。
岡本ー自習で使うときには自由に使っていただいていいのだと思います。本書の中でも述べましたが、かっこいいプログラムは書いていないので、こうすればもっと速いというプログラムを考案していただくのも良い訓練になると思います。

Q. インタビューをお読みいただいた皆様へメッセージをお願いします。
岡本ー数値計算は地味ですが、データサイエンスをやるにも純粋数学をやるにも、その他の理工学をやるにも必要になります。体力がなかったらスポーツ選手にはなれないのと同じで、数値計算は基礎体力と同じ役割を持っていると考えます。
岡本先生お忙しい中、誠にありがとうございました。
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Pythonを使った数値計算入門

【多種多様な問題を解くことで広い意味での数理科学とコンピュータを学べる】

 コンピュータを使って、ユークリッドの互除法やニュートン法など数学の理解を深められる数値計算の入門書。本書では機械学習の分野で広く普及しているフリーソフトPythonを用いて様々な数学の問題を解くことにより、コンピュータが苦手な読者でも計算機に親しみながら簡単なプログラムを独力で作成できるようになれます。

著者のスペシャルインタビューはこちら

【株式会社 近代科学社】

株式会社近代科学社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚浩昭)は、1959年創立。
数学・数理科学・情報科学・情報工学を基軸とする学術専門書や、理工学系の大学向け教科書等、理工学専門分野を広くカバーする出版事業を展開しています。自然科学の基礎的な知識に留まらず、その高度な活用が要求される現代のニーズに応えるべく、古典から最新の学際分野まで幅広く扱っています。また、主要学会・協会や著名研究機関と連携し、世界標準となる学問レベルを追求しています。