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工学

詳解 マテリアルズインフォマティクス有機・無機化学のための深層学習

著者 船津 公人
著者 井上 貴央
著者 西川 大貴

著者紹介

化学の研究開発ではマテリアルズインフォマティクス(機械学習・深層学習を用いた新素材探索や新材料設計)の技術が導入され始めています。一方で、有機化学・無機化学のどの領域かによって構造情報の扱いや解析ノウハウが異なり、それぞれの場面で適切な手法が存在するという実情があります。本書では深層学習の基礎事項をはじめ、実際に深層学習を化学研究に利用する上での留意点を詳述するとともに、有機化学・無機化学分野でのデータの具体的な扱い方、さらには様々な深層学習手法とその具体的利用の理解を助けるための応用事例など、注目すべき多数の研究成果を体系的に整理しています。深層学習の初学者および具体的な応用研究を目指す方を対象に、データから様々な可能性を模索できるよう編集された一冊です。

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基本情報

発売日(POD) 2021年8月13日
発売日(カバー付単行本) 2024年1月31日
本体価格 3,200円
ページ数 290 ページ ※印刷物
サイズ A5
ISBN(POD) 9784764960237
ISBN
(カバー付単行本)
9784764906778
ジャンル 工学
タグ 計算科学, マテリアルズインフォマティクス, 近代科学社Digital
電子書籍形式 固定型

主要目次

第1章 深層学習に必要なデータの準備
1.1 化学データに対する機械学習
1.2 有機化合物データ
1.3 無機化合物データ

第2章 深層学習のクイックレビュー
2.1 ニューラルネットワークの構造
2.2 ニューラルネットワークの訓練と正則化
2.3 深層生成モデル
2.4 その他の深層学習モデル
2.5 強化学習

第3章 有機化合物データを扱う深層学習
3.1 有機化合物データに対する前処理
3.2 少量データセットに対する対策
3.3 物性・活性の予測
3.4 有機反応の予測
3.5 有機分子の構造生成

第4章 無機化合物データを扱う深層学習
4.1 物性の予測
4.2 無機化合物の生成

第5章 有機化合物に対する深層学習の応用例
5.1 医薬品候補化合物の探索
5.2 有機高分子材料の探索
5.3 多成分系の化学物質の物性予測

第6章 深層学習を応用した無機材料の設計
6.1 物性予測モデルによる材料探索
6.2 生成モデルによる材料探索

第7章 化学における深層学習の課題・展望
7.1 利用可能なデータセットに関する問題
7.2 予測の不確実性
7.3 モデルの解釈
7.4 生成モデルの評価

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著者紹介

船津 公人(ふなつ きみと)
1978年 九州大学理学部化学科卒
1983年 九州大学大学院理学研究科化学専攻博士課程修了(理学博士)
1984年 豊橋技術科学大学物質工学系助手,1992年 同知識情報工学系助教授
2004年 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻教授
2011年 ストラスブール大学招聘教授
2017年10月 奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センター研究ディレクター 教授を兼務
2021年3月 東京大学定年退職
2021年4月 奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センター研究ディレクター 特任教授
2021年6月 東京大学名誉教授
学位は有機反応機構研究で取得.専門分野はケモインフォマティクス.
1984年からケモインフォマティクスの分野に身を投じでいる.
ケモインフォマティクス利用による分子・薬物設計,材料設計(プロセス条件も含む),構造解析,合成経路設計,化学プラントなどを対象とした監視と制御のためのソフトセンサー開発に取り組む.
著書に
『コンピュータ・ケミストリーシリーズ1 CHEMICS―コンピュータによる構造解析―』(共著,共立出版)
『コンピュータ・ケミストリーシリーズ2 AIPHOS―コンピュータによる有機合成経路探索―』(共著,共立出版)
『ソフトセンサー入門 基礎から実用的研究例まで』(共著,コロナ社)
『ケモインフォマティクス 予測と設計のための化学情報学』(共訳,丸善・Wiley)
『実践 マテリアルズインフォマティクス―Pythonによる材料設計のための機械学習―』(共著,近代科学社)など.
 日本科学技術情報センター丹羽賞・学術賞(1988年),日本コンピュータ化学会学会賞(2003年)
2019年8月アメリカ化学会より,当該分野のノーベル賞とされるHerman Skolnik賞を受賞.
2021年3月 日本化学会学術賞「データ駆動型化学の開拓」を受賞.

井上 貴央(いのうえ たかお)
2017年 京都大学工学部情報学科卒業
2019年 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻修士課程修了
現在は同専攻の博士課程に在学中
 学部時代は離散数理を専門とする研究室に所属し,化学グラフの数え上げアルゴリズムに関する研究に従事.
修士課程では分野をケモインフォマティクスに移し,構造生成器の研究に従事.博士課程から,化学分野を対象とした深層学習,とくに少量の化学データに対する深層学習の研究に従事.

西川 大貴(にしかわ だいき)
2019年 早稲田大学先進理工学部応用化学科卒業
2021年 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻修士課程修了
 学部時代は,ベンチャー企業でのWebアプリケーション開発に関するインターンを通じて,プログラミングのスキルを習得.修士課程では,習得したスキルを生かして,マテリアルズインフォマティクスに関する研究に従事.特に化学分野を対象とした深層学習に精通.現在は,サイボウズ株式会社にて,Webアプリケーション開発に携わる.

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